プラントベースとは、野菜や果物を中心にナッツや豆類などから出来た植物性の食事を選択するスタイルのこと。ベジタリアンやビーガンといった菜食主義の人たちからも支持されている食のスタイルです。
スポーツや筋トレをする人にとって、プラントベースの食生活で気になるのは筋肉がちゃんと付くのか、維持することが出来るのかということではないでしょうか?
筋肉をつけるには、肉や乳製品の多い食事で動物性たんぱく質をしっかり摂取するというイメージがあるかもしれません。しかし、スポーツ界で活躍するアスリートの中にはプラントベースを選択する人達も多く存在しています。
今回はプラントベースの食生活で気になる筋肉についてご紹介します。
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プラントベースでも筋肉は身に付く
プラントベースとは、野菜や果物を中心にナッツや豆類などから出来た植物性の食事を選択するスタイルのこと。したがって、プラントベースの食生活では肉や卵、乳製品といった動物性食品は摂取しません。
筋肉をつけるには、肉や乳製品の多い食事で動物性たんぱく質を多く摂取するというイメージがあるかもしれません。スポーツや筋トレで筋肉をつけたいと思っている人達にとって、プラントベースの食生活で気になるのはプラントベースフードだけで筋肉を増やしたり、維持したり出来るのかという点だと思います。
筋肉を最も必要とするのは運動競技で活躍するアスリートだと思いますが、日本ではあまりプラントベースの実践例を聞く機会がないかもしれません。しかし、欧米では実際に肉や乳製品を食べないアスリートが増えてきています。
例を挙げるとオリンピックで4連覇をした陸上のカール・ルイスや同じくオリンピックメダリストでフィギュアスケートのメーガン・デュハメル、プロテニスのビーナス・ウィリアムズ、その他にも非常に多くのアスリートがプラントベースの実践者として知られています。
プラントベースの実践者から世界トップレベルのパフォーマンスを発揮できるアスリートが多くいるということから、プラントベースの食生活でも筋肉の増強や維持は可能と言えそうです。それではなぜ彼らはプラントベースを選ぶのでしょうか?
アスリートがプラントベースを選ぶ理由
プラントベースを選ぶアスリートの中には、食生活を変えることで体調に良い変化があったと語る人が多くいます。プラントベースの良い点として知られているのは、回復力やパフォーマンスが向上するという点です。
一般的に動物性のたんぱく質や脂質は、消化するのに多くの時間がかかります。一方で、植物性の食事は動物性に比べると消化が良いとされます。人間の身体は消化の際に多くのエネルギーを使うので、激しい運動をするアスリートが多くの動物性食品を摂取するとなおさら身体に対する負担がかかることになります。
その点プラントベースでは消化の良い植物性の食事をすることになるので、消化で消費するエネルギーを減らすことが出来ると言えます。
動物性食品に多く含まれる飽和脂肪酸についての議論もあります。不飽和脂肪酸を多く摂取すると心血管疾患の要因につながることが分かってきています。植物性食品には不飽和脂肪酸が多く含まれており、飽和脂肪酸から置き換えることでLDLコレステロールや血圧の改善され心血管疾患のリスク低減に役立ちます。また、より多くの酸素が効率的に筋肉に到達することで運動能力の向上が期待出来ます。
このようなことから、動物性食品中心の生活からプラントベースの食生活に変えると、疲れの軽減や回復・睡眠の質の向上・パフォーマンスの向上といったことが期待できると言われています。
プラントベースでは栄養バランスの意識が大切
日本で食事の栄養バランスと言えば、肉や魚や野菜などをバランス良く食べるという意識が根強いと思います。しかし、海外の研究では正しく考えられた栄養計画に基づいた食事をしていれば植物性食品のみの生活でも問題ないという研究もあります。
いずれにしても、プラントベースの食生活を始める際にはそれまでの食生活を変えることになるわけですから栄養バランスの意識を持つことが大切です。
プラントベースはあくまで食の選択肢のうちの一つのなので、ベジタリアンやビーガンといった厳格な菜食主義のライフスタイルとは異なります。もし動物性食品から植物性食品に変えたいと考えるようなら、いきなり全てを始めるのではなく一週間のうちプラントベースのみの日を増やすという意識で始めてみるのも良いでしょう。
プラントベースダイエット(プラントベースの食事法)についての記事も参考にしてみてください。(参考URL:プラントベースフードダイエット入門-植物性料理の始め方)
目指す競技や身体作りによって摂取したい栄養素は変わるので、自分にあった食事法をしっかり計画するようにしましょう。
まとめ
今回はプラントベースで気になる筋肉についてのお話をご紹介しました。
プラントベースの食生活では動物性食品を摂取しません。しかしながらプラントベースの実践者で世界トップレベルのパフォーマンスを発揮できるアスリートが多くいるということからも、プラントベースで筋肉の増強や維持は可能と言えそうです。
ただし、プラントベースでは特に栄養バランスを取ることが大切となります。プラントベースの食生活と運動の両立ではこの点に留意するようにしましょう。