もともと動物性原料から作られていた商品を、植物性原料100%で置き換えるプラントベースの代替品。
プラントベースの代替品はいまやブームとも呼ばれる勢いを持ち、プラントベースミート、プラントベースエッグなど一昔前ならおよそ想像もつかなかったような形で日々進化しつつあります。
さて、そんなプラントベースの代替品が増えてきた昨今ですが、プラントベースの乳製品もまた人気が高まっているカテゴリの一つです。
プラントベースの乳製品とは、具体的には一体どんなものを指すのでしょうか?
今回は、プラントベースの乳製品について3つの代表的なものをご紹介します。
Table of Contents
プラントベースの乳製品とは
植物性原料から作られたプラントベースフードに植物性ミルクというものがあります。
以前の記事(参考記事:植物性ミルクとは何か?プラントベースフードのミルク)でご紹介したとおり、植物性ミルクとは普通の牛乳のように動物由来のミルクではなく、豆乳やアーモンド、ココナッツといったように植物から作られた植物由来のミルクのことを指します。
植物性ミルクはアメリカをはじめ各国で非常に人気が拡大してきています。そのインパクトは大きく、植物性ミルクの人気が定着してきたために通常の牛乳の売上が大幅に下がって倒産する乳業会社が出ているほどです。以前の記事(参考記事:ベジタリアンOK!アメリカのプラントベースで人気のカテゴリ別TOP3)でもご説明している通り、このようなプラントベースミルクの普及を下支えとして、いま急速に広がりを見せているのがプラントベースの乳製品です。
植物性ミルクを飲む人が増えるに従って、同じく植物性の乳製品を心待ちにする人が出るのは非常に想像しやすいところかもしれません。
プラントベースの乳製品と聞くと、乳製品を使っているかどうか分かりにくいようですが、植物性原料100%で作られているもののことを指します。プラントベースの乳製品とはつまり、動物性食品を使わずに作られた乳製品の代替品の総称のことです。
プラントベースの乳製品3種類
プラントベースの乳製品は乳製品の代替品の総称であるとご説明しました。
それでは、具体的にプラントベースの乳製品にはどのようなものがあるのでしょうか?
本項では、プラントベースの乳製品として知られる3種類についてご紹介します。
プラントベースチーズ
プラントベースチーズは商品によってメインとなる原料が異なります。カシューナッツを原料にしたもの、大豆を原料にしたもの、ココナッツを原料にしたものなど元の原料に縛られない代替品ならではのバラエティの豊かさがプラントベースチーズの魅力です。
再現するチーズの種類も幅広く、クリームチーズにリコッタチーズ、チェダーチーズ、モッツアレラチーズ、燻製したスモークチーズなど工夫に富んだ多くの商品が開発されています。
また最近のものは特に用途にあわせて使えるようによく考えられています。例えば、ワインとともにそのまま食べるときにはナイフで切りやすいもの、サラダに乗せるときにはすりおろししやすいもの、オーブン料理にあわせるときは溶けやすいものといったようなものがあります。
(写真はMiyoko’s社のhttps://miyokos.com/より)
プラントベースヨーグルト
プラントベースヨーグルトも原料となる素材には様々な種類があります。主にはアーモンド、カシューナッツ、ココナッツ、オーツ麦などといった植物性ミルクにも既にある素材がメインとなっています。
プラントベースヨーグルトは原材料によって味が異なるのに加え、フレーバーが多いのも特徴です。通常のヨーグルトのようにイチゴ味やバナナ味といったようなフレーバーが無数にあるので元の素材との新たな組み合わせが楽しめます。味わいだけでなく、成分的にも無糖のものや植物性のプロテインを強化したプラントベースヨーグルトなどがあります。
(写真はSilk社のhttps://silk.com/より)
プラントベースアイス
プラントベースアイスには通常のメインとなる乳製品の代わりに、ライスミルクやココナッツミルクなどを使ったものが多くあります。その他カシューナッツベースやオーツ麦ベース、ひまわりをベースにしたものなどもあります。
当初は新興企業が一からプラントベースのアイスクリームを作り出す流れでしたが、いまやアイスクリーム大手ブランドで知られるアメリカのハーゲンダッツやベン&ジェリーといった老舗企業もプラントベースのアイスクリーム生産に参加しています。
もともとアイスクリームの良さは豊富なフレーバーですが、プラントベースならではの新しいアプローチで植物性に特化したフレーバーを打ち出す企業もあれば、従来のアイスクリームと同じフレーバーをプラントベースのアイスクリームとして楽しめることを謳っている企業もあります。機能性の面でも、ゼロコレステロールやソイフリーなどを見つけることが出来ます。
(写真はハーゲンダッツ社(アメリカ)のhttps://www.haagendazs.us/より)
その他
プラントベースの乳製品について、それぞれチーズ、ヨーグルト、アイスの3種類をご紹介しました。
プラントベースの乳製品にはこれら主要なもの以外にも、コーヒーや紅茶に入れる用途として使われるプラントベースのコーヒーフレッシュや、プラントベースバターなどがあります。
まとめ
今回はプラントベースの乳製品について3つの代表的なものをご紹介しました。
プラントベースの乳製品は、植物性ミルクの進化の要素を取り込んで海外でバラエティ豊かに成長しています。日本でもプラントベースの乳製品を少しずつ見かけるようになってきましたね。今後もプラントベースの乳製品はさらなる進化を遂げていきそうです。