いま脚光を浴びるプラントベースフードダイエットのことをご存知でしょうか?
ベジタリアンやビーガンなどの言葉と一緒で聞いたことがあるような気がするけれど、分かるようで分からないという方に向けて、ここではプラントベースフードダイエットについてご紹介するとともに、これから日本で流行っていくのかということについてもお話します。
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プラントベースフードダイエットとは何か?
日本語でダイエットと文字を見ると、減量や運動などの痩せる為に行うダイエットを思い描いてしまいがちですが、英語のダイエットという言葉にはただ単に「食事法」といった意味合いがあります。痩せるためのダイエットではないということにご注意ください。
主に欧米の食生活においては、肉食や乳製品の摂り過ぎによる肥満や心臓病などの疾病が社会問題になっているなか、健康上の理由からこのプラントベースフードダイエットを行う人が増えています。このプラントベースフードダイエットは、あくまでも健康的な食生活を目的としてプラントベースフードの摂取を奨励するものなので、ベジタリアンやヴィーガンのように肉や魚、動物性由来の食事を固く禁止するというわけではありません。基本的には野菜や果物、ナッツや豆類といった植物性由来の食べものを食べることになります。
日本でプラントベースフードダイエットは流行るのか?
日本ではまだあまり馴染みのないプラントベースフードダイエットですが、これから流行っていくのでしょうか?
食品大手の総合メーカーであるカゴメ株式会社が2018年に発表した全国の男女2295人(16~69 歳)を元にした調査によると、日本人で野菜が好きと応えた大人の割合は約80%にものぼります。野菜が好きかの質問に対して、好き(77%)または普通(18%)と応えた人は全体の95%ともなり、嫌い(5%)と応えた人の量を遥かに凌駕しています。
(https://www.kagome.co.jp/syokuiku/knowledge/research/common/pdf/kagome_info.pdf)
このことを考えると、もともと野菜をふんだんに使う和食の食生活があるように、野菜を好きな人の割合が非常に高い国民性を持つ日本人にとって、プラントベースフードダイエットが広く受け入れられていく素地は十分にあると言えるでしょう。
新たなプラントベースフード開発はこれから
ただし、日本人の食生活はプラントベースフードダイエットとは逆行しつつあるというのが実態です。日本人1人あたりの野菜の摂取量が減るなか、肉食の摂取量が増えつつあり、生活習慣病の増加との関連性が指摘されています。
海外では、菜食主義への意識の高まりから、プラントベースフードが中食や外食産業に進出し、スーパーマーケットやレストランなどで手軽に入手することが出来るようになりつつあります。肉、魚、卵などに代わる食べものの開発が凄まじい勢いで進化を遂げつつあり、野菜から作られたハンバーガーやスクランブルエッグなどがどんどん市場に投入されています。
しかし、日本ではヘルシー志向
は高まっているものの、まだ菜食主義のライフスタイル自体は浸透していません。欧米のような代替食としてのMODOKI料理も、いま国内メーカーが開発に着手し始めたような段階です。つまり、市場としての潜在需要はありながらも、いまだヒット作には恵まれていないような状況です。
まとめ
ここまで海外で1つの食事法として認められつつあるプラントベースフードダイエットとは何かについてご説明してきました。
日本は野菜好きの人が非常に多く、植物性由来の料理に対しての親和性が高い国民性です。こうした潜在的な需要がありそうな一方で、現実としてはまだ菜食主義への理解や興味が追いついていないことからプラントベースフードダイエットはあまり広まっていないようです。
今後プラントベースフードが一般的に認知されて日本で流行っていくかどうかは、おそらくヘルシー志向な人に向けた外食や内食の動き次第となりそうです。新たなプラントベースフードの開発が待たれる展開となりそうです。