日本で徐々に認知されブームの機運が高まりつつあるプラントベース食。
最近では肉食に替わる植物性由来の食べものとして、植物性100%のハンバーガーなどで話題です。しかし、プラントベース食はご飯の献立メニューだけにとどまりません。植物性由来の原材料だけで作られたプラントベースのスイーツも存在します。
今までプラントベースが注目される前は、プラントベースのスイーツを食べるには自分で作るか、自分で買う前に判断するしかありませんでした。
しかし、最近ではプラントベースが少しずつ知られるようになってきており、プラントベースのスイーツを扱う大手企業が出てきました。今回はいくつかの取り組みについてご紹介します。
目次
JR東日本のプラントベーススイーツ
2019年に日本を訪れた外国人観光客は約3180万人にも上り、過去10年前と比べると外国人観光客の数は約4倍に伸びています。より多くの外国人観光客が訪れるにともなって、ビーガンやムスリムの人などプラントベースを求める人に対応する必要が迫られてきました。
この流れを受けて、 東日本旅客客鉄道株式会社(JR東日本)が日本の玄関口である東京駅で2020年2月に始めたのが、プラントベースに特化したスイーツの販売です。
「Plant Based(プラントベース)」というコンセプトのもと、メーカーと開発された商品は植物性100%を謳っており、卵や牛乳、はちみつなどの動物性由来の原材料が使われていません。具体的には、東京カンパネラや東京ばな奈などが開発したお土産向けとして最適な商品です。
商品には、よりわかりやすくするために図を用いたピクトグラムの手法が用いられており、たとえ日本語が分からない人が見ても商品特徴が理解しやすい仕様になっています。
ビーガンやムスリムの人だけに限らず、プラントベースのスイーツを探している人や興味があるという人も専門店に行かず気軽に手に入れる事ができます。
ナチュラルローソンのプラントベーススイーツ
ナチュラルローソンとは、コンビニエンスストア大手のローソン株式会社が首都圏に展開する、健康志向の商品を扱うお店です。
このナチュラルローソンでもプラントベースをテーマにしたスイーツが取り扱われています。
例えば、ゼラチンなどの動物性原料を使わずに作られたビーガンのグミや、オーガニックとビーガン認証を取得した豆乳ドリンクなどが販売されています。価格も通常の商品に比べて決して高すぎるということはありません。
今までプラントベースのスイーツを外で手に入れようとするには、買う前に自分で判断する必要がありました。しかし、スイーツは一般的に普通のご飯の献立メニュー比べて加工度が高い傾向にあります。そのため、スイーツの外見からだけでは本当にプラントベースの食べものなのか判断することは難しいものです。
名称や認証の表示でプラントベースだと分かるやすいスイーツの存在は気軽に手に入れるのに役立ちそうです。
イケア・ジャパンのプラントベーススイーツ
スウェーデンの会社として有名なイケア・ジャパン株式会社は、北欧発の上質でおしゃれな家具で人気のある有名ショップです。
家具会社でありながら、店舗にはレストランがあり様々な料理が食べられるのも人気のポイントですが、このイケアレストランおよびビストロにおいて、2019年5月よりプラントベースのメニュー提供が始まりました。
スウェーデンは国民の環境意識が高い国としても知られており、特に環境問題へのアクションとしてプラントベースフードを選択している人が多いという背景があります。
公式HPのプレスリリースによると、イケアは環境への負担を抑える取り組みとして、2025年に向けてイケアレストラン、ビストロで使用される原材料の約半分を動物性から植物由来の原材料へシフトすることを目指すとしています。
プラントベースのスイーツとしては、100%植物由来のソフトアイスクリームが売られており、その他には同じくプラントベースのベジドッグなども扱われています。
まとめ
最近少しずつ増えてきたプラントベースのスイーツを扱う会社について、今回はいくつかの取り組み事例を挙げてきました。
大手企業の参入によって、いままでより気軽にプラントベースのスイーツを手に入れられる世の中が近づきつつあります。将来プラントベース食を毎日の生活の中に取り入れ、楽しむことができるのはそう遠くない未来なのかもしれません。