プラントベースの世界では、既存の食品を植物性原料で代替する製品が数多く開発されています。
プラントベースミルク、プラントベースミート、プラントベースエッグ、プラントベースヨーグルト…ここで次のような疑問を持つ方もいるかもしれません。牛乳、肉、卵、乳製品と来れば次は魚なのではないだろうか?と。
はい、ご想像の通りです。実はプラントベースフィッシュは既に存在しています!
今回は植物性の原料で作られた魚であるプラントベースフィッシュについてご紹介します。
Table of Contents
プラントベースフィッシュとは
プラントベースでは、植物性原料で既存の食品を代替するMODOKI製品が数多く開発されています。
植物から作られた肉であるプラントベースミートをはじめ、アーモンドミルクやソイミルクといった植物性原料の植物性ミルクはこの数年のうちに存在感を大きく上げました。植物性ミルクを使って作られた、植物性チーズや植物性ヨーグルトや植物性アイスなどのプラントベースの乳製品といった代替品も生まれ、卵を模したプラントベースエッグですら既に登場しています。
詳しくは以前の記事でもご紹介していますので、
プラントベースミートって何?ベジタリアンでも食べられるお肉とは、
植物性ミルクとは何か?プラントベースフードのミルク、
プラントベースの乳製品とは?植物性のチーズ・ヨーグルト・アイス、
プラントベースエッグとは何か?プラントベースミートの次に来るのは
をご覧ください。
さて、ここまで代替品の登場が続いて来たら次に気になるのが魚ではないでしょうか?
一口に魚といっても多様な魚種があり、風味や歯ごたえなどは様々です。開発がとても難しそうで流石に無理ではないかと思われそうな魚ですが、実は既に幾つかの会社から植物性原料の魚が生まれています。このような植物由来の魚の代替品のことをプラントベースフィッシュと呼びます。
(写真はグッド・キャッチ社のhttps://goodcatchfoods.com/より)
プラントベースフィッシュの種類
プラントベースフィッシュには幾つかの種類がありますが、有名なものとしてよく知られているのが、ツナの代替品であるプラントベースツナです。
例えば、グッド・キャッチ社ではベースにエンドウ豆、ひよこ豆などの多くの豆類を使って植物性原料でツナを再現しています。この商品は豆類を豊富に含んでいるため、含有するタンパク質量が高いこともウリの一つです。水煮風のものもあれば、風味付けされたものもあるので好みに合わせて選択出来ます。
またソフィーズ・キッチン社では様々なバリエーションのプラントベースフィッシュを取り扱っています。
例えば、スモークサーモンのプラントベースフィッシュではこんにゃく粉やエンドウ豆、片栗粉などをベースにした植物性の原料を用いてスモークサーモンが再現されています。
その他にもパン粉の衣でくるんで揚げた魚料理では、白身魚やえび、かにを模したものがそれぞれプラントベースフィッシュとして販売されています。
(写真はソフィーズ・キッチン社のhttps://www.sophieskitchen.com/より)
プラントベースフィッシュは今後人気になるか?
プラントベースフィッシュは今後人気になるのでしょうか?
プラントベースフィシュは主にアメリカで販売を拡大する流れが続いています。
ただしアメリカでは、肉の消費量が高い一方で魚の消費量は低いという食傾向があり、一説によるとアメリカ人は肉を魚の6.5倍ほど食べているとも言われています。したがって、魚の代替品であるプラントベースフィッシュの盛り上がりはプラントベースミートと比べるとまだそこまでではありません。
しかし、魚料理は世界中にあります。プラントベースフィッシュが、もし魚の消費量の多い国に進出していくとしたら人気になる可能性は多いにありそうです。日本も世界的に見ると魚の消費量が多い国として知られています。プラントベースフィッシュは、今後の魚のあり方を大きく変える可能性を秘めている存在と言えるのではないでしょうか?
まとめ
今回は魚に変わる植物性の魚として存在感を示しつつあるプラントベースフィッシュについてご説明しました。
プラントベースフィッシュは、その再現性の難しさから他のプラントベースの代替品に比べるとまだ発展を始めたばかりの後発組です。しかしながら、既に実用化はされておりプラントベースフィッシュの商品は次第にバラエティ豊かなものになりつつあります。
日本は世界的に見ると魚の消費量が多い国です。プラントベースフィッシュが登場することによって、新しい料理や食べ方などに変化が起こることは想像に難くありません。今までの魚を取り巻く常識が、今後のプラントベースフィッシュの拡大次第では大きく変わっていくかもしれません。今回は今後の飛躍が期待されるプラントベースフィッシュについてのお話でした。