早速ですが海外のクリスマスを思い浮かべてください。
もしこう言われたら、七面鳥(ターキー)を食卓の中心に飾って家族でお祝いする…という欧米のクリスマスディナーの風景を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
かつて欧米のクリスマスの定番のご馳走といえば肉が中心でした。しかしながら、こうした風景は徐々に様変わりしつつあります。
様変わりの理由はプラントベース。プラントベースの人気により、クリスマスにもプラントベースのものを選択したいという人が増えてきています。
現在では様々なクリスマス向けのプラントベースフードが生まれています。
今回はプラントベースが変えるクリスマスディナーの定番風景についてご紹介します。
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変わるクリスマスディナーの定番
かつて欧米のクリスマスディナーの定番のご馳走といえば肉が中心でした。
時代や地域によって使用される肉の種類は異なりますが、多くの欧米諸国でローストチキンやローストビーフが定番のクリスマスディナーのメニューとして広く知られています。
クリスマスが特別な日であるということ、家族揃って大人数で食卓を囲む日であるということから、大きい肉を一度に調理して取り分けて食べるというのが一般的なスタイルでした。
しかしながら、いまは少しずつクリスマスの食卓の様子が変わり始めています。
クリスマスの食事もプラントベース
クリスマスディナーの定番と言えば肉料理でしたが、現在では肉の代わりにプラントベースフードを希望する人が増えています。
例えば、イギリスのガーディアン紙のニュースによるとイギリス人の26%以上の人が2020年のクリスマスにプラントベースの食品をより多く食べることを計画しているというデータが紹介されています。言い換えれば、4人に1人以上の人がクリスマスにプラントベースフードを選択するということになるわけですからとても大きい数字であると言えます。
同記事ではイギリスのスーパーマーケット・ウェイトローズでは、ビーガン向けのクリスマスフードの予約注文が昨年に比べて700%増加しているということも紹介されています。急激な伸び率からは、今年に入って加速度的に注目度が上がっているという様子が伺えます。
これらのデータからも、クリスマスの食事から肉や動物性食品を避けプラントベースのものを選びたいといった人々の動きが感じられます。
肝心の味はこれからのものも
クリスマスでもプラントベースの代替品が多く生まれていることが分かりました。では、代替品は果たして味の面でも完璧な模倣品と呼べるのでしょうか?
ビーガン人口が増加中のオーストラリアでも、クリスマス用のローストにプラントベースのものが登場しています。
例えばオーストラリアのスーパーマーケット大手のウールワースでは、プラントベースのクリスマスローストが発売されました。地元のメディアで取り上げられるなど注目度の高い商品ですが、正直なところ肝心の味についてはあまり美味しくない、代替品とは呼べないといったネガティブな口コミが多いようです。
クリスマスディナーとは、一年に一度の食事です。日常的に消費されるようになりつつあるプラントベースミートとは開発の頻度が異なるのでまた勝手が異なりそうです。もちろん商品にもよりますが、味はまだまだといった状態のものもあるようです。肝心の味はこれからの改善に期待がかかるところです。
(※写真はhttps://www.woolworths.com.au/より)
まとめ
今回は欧米のクリスマスの食卓で起こっている変化についてプラントベースとの関係とともにご紹介しました。
プラントベースの勢いは止まりません。欧米で大きな意味を持つクリスマスですが、伝統的な食卓に新たな変化が訪れつつあります。この変化はプラントベースが一過性のブームではなく、確実に力強く食文化に影響を与えていることを示す動きであると言えそうです。
日本のクリスマスは欧米ほどの大きな意味を持つものではありません。しかしながら、今後少しずつプラントベースとともに楽しむクリスマスという流れがゆるやかに訪れるようになるかもしれません。