プラントベースの代替品。フードテックの著しい進歩により、どんどん新しいプラントベースフードが出てきています。
代表格の存在と言えば、やはり植物から作られた肉であるプラントベースミートではないでしょうか?アーモンドミルクやソイミルクといった植物性原料の植物性ミルクも一般的に普及するようになりつつあります。さらに植物性ミルクを応用して作られた、植物性チーズや植物性アイスといったような代替品も既に登場してきています。
このような様々なプラントベースの代替品があるなかで、今後広がりを見せると言われているのがプラントベースエッグと呼ばれる植物性の卵です。
ところで、あなたは日本が世界でも類を見るほどの卵消費大国だと知っていますか?
今回はプラントベースエッグについて、さらに卵と関係が深い日本のこれからについてご説明します。
Table of Contents
プラントベースエッグとは
通常の卵と言えば、鶏から生まれた卵を指します。卵は動物である鶏から生まれているので、動物性食品にカテゴライズされます。プラントベースエッグとは、通常のような鶏ではなく植物性原料をもとにした卵のことを指す新しい言葉です。プラントベースの代替品としてよく知られているプラントベースミートや植物性ミルクなどと同じく、プラントベースの卵の代替品であると言えます。
このプラントベースエッグとして最も有名なのは、アメリカのイート・ジャスト社が生産する「ジャスト・エッグ」という商品です。
この商品の販売形態は2種類あり、液状になったものと、冷凍のシート状になったものとがあります。主な原材料は緑豆とキャノーラ油であり、本物の卵のような黄色はターメリックなど植物性原料をうまく配合することで生まれているようです。今のところ、イート・ジャスト社はアメリカでの販売拡大に注力を注いでいます。
日本の卵消費量は世界○位?
今のところ、日本にはまだプラントベースエッグは本格進出していません。したがって我々は普通の動物性食品である卵を消費しています。
ところで、あなたは日本が世界でも類を見るほどの卵消費大国だと知っていますか?
2017年に行われた世界154カ国を対象にした調査では、人口一人あたりの卵の消費量が最も多い国は中国です。その中国に続き、日本はなんと世界で2番目に卵を食べている国であるということが分かっています。ちなみにこの順位では3位メキシコ、4位クウェート、5位マレーシアと続き、アメリカは9位です。
このことからも、日本人がいかに多くの卵を食べているのかということが分かります。
これだけ卵を消費している日本で、もし今後プラントベースエッグが一部の卵に置き換わるとすると大きな影響がありそうです。
プラントベースエッグはまだまだこれから
以前の記事(参考記事:ベジタリアンOK!アメリカのプラントベースで人気のカテゴリ別TOP3)でもご説明しましたとおり、2018年度から2019年度にかけて最も売上高の高いプラントベースのカテゴリは上から植物性ミルク、プラントベースの乳製品、プラントベースミートの順となっています。同記事の出典元のデータでは、このトップの植物性ミルクが20億ドルの売上なのに対して、プラントベースエッグの売上は1000万ドル程度です。
植物性ミルクの売上の1%にも満たないということを考えると、プラントベースエッグの市場規模は現段階では小さいもののようです。
しかしながら、前年からの成長の伸び率が爆発的なカテゴリでもあります。プラントベースエッグはまだまだこれからの存在であると言えそうです。
まとめ
今回は新たなプラントベースの代替品としてプラントベースエッグについてご説明しました。
プラントベースエッグは、プラントベースが先行しているアメリカ市場でどんどん販売の拡大を始めたところのようです。
日本ではまだですが、日本はそもそも卵の消費量が非常に多い国です。もしプラントベースエッグが本格的に普及し始めたら、間違いなく大きな影響がありそうです。もともと卵を使った料理が数多くあるなかで、今後はそれらを置き換えるレシピや新しい食べ方などが生まれそうです。