ベジタリアンやビーガンなどのライフスタイルを選択する人にとって、プラントベース食(植物性料理)は欠かせないものです。プラントベース食とは、野菜や果物を中心にナッツや豆類などから出来た植物性の食事のことを指します。
さて、プラントベースで出来たメニューのうち、最も多い割合を占めるのは野菜ですが、野菜好きな人と生活満足度に相関関係があるのではないかという説があるのをご存知でしょうか。
今回はプラントベースに欠かせない野菜を巡る食習慣と生活満足度の関連性についてご紹介します。
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プラントベース食を好む人はどんな人?
今現在プラントベース食の人気はかつてない勢いで上昇傾向です。例えば、植物性100%のフェイクミートなどでよく知られるようにフードテックはどんどん進化しています。もはや見た目だけでは肉や魚と見間違えてしまうような植物性のMODOKI料理は珍しくなくなりつつある世の中です。
しかし、いくら技術が進歩してきたとはいえ、あくまでもプラントベース食のメイン食材は野菜です。プラントベース食を選択している人は、宗教や健康、動物愛護やライフスタイル、ただ単に味として肉が嫌いなど様々な背景がありますが、いずれも共通しているものがあります。それは、プラントベースの食事をより長く楽しんでいる人であればあるほど野菜好きの人が多いということです。
日本人は野菜好きだけど○○が足りていない
それでは、日本で野菜好きの人はどれくらいいるのでしょうか。
食品大手の総合メーカーであるカゴメ株式会社が2018年に発表した全国の男女2295人(16~69 歳)を対象にした「野菜の好き嫌いと食経験に関する調査」によると、日本人で野菜が好きと応えた大人の割合は全体の約80%ともなり、国民の大多数が野菜に対して好意的であるとの結果が明らかになっています。
一方で、平成28年に厚生労働省から発表された「国民健康・栄養調査」によると、成人1日あたりの野菜摂取量の目安は350gとなっています。しかし、調査結果によると実際には平均276.5gしか野菜の摂取はされていないようです。つまり、野菜摂取の目標値に対して22%もの野菜摂取が追いついていないことになります。
このことから、日本人は野菜好きではあるけれども野菜の摂取量は足りていないということが分かります。
野菜好きは生活満足度が高い?!
同じく前述のカゴメによる調査結果では、野菜好きと野菜好きでない人との間に生活の満足度に差があることが明らかになりました。
具体的には、野菜好きな人は野菜が普通・嫌いな人と比べ、「家族関係」「健康」「食生活」に関する生活の満足度がそれぞれ約10ポイント高くなっています。
また、野菜好きが夕食を作るとき・買うときに意識していることは、「おいしいこと」に続いて「栄養バランスが良いこと」や「野菜を多くすること」が最も多く、栄養バランスの意識が高いことが明らかになっています。
このことから、野菜好きな人は食事での栄養バランスの意識が高く生活満足度も高くなる傾向であると言えます。
(https://www.kagome.co.jp/syokuiku/knowledge/research/common/pdf/kagome_info.pdf)
資料:カゴメ株式会社「野菜の好き嫌いと食経験に関する調査」
この結果はあくまでも野菜好きな人が生活満足度が高いという結果を示した調査なので、プラントベース食そのものを扱っているわけではありません。
しかし、野菜好きな人が栄養バランスに気をつけて野菜の多めの食生活を取り入れていることが生活満足度の高さに影響しているという結果は、プラントベース食との関連を十分に指摘できるのではないでしょうか。
まとめ
今回はプラントベース食から野菜好きの人が日本にどれくらいいるのか、そして野菜好きと生活満足度に関する調査結果について一連の流れでご説明してきました。
プラントベース食には外せない存在が野菜です。
日本人は野菜が好きな人が多い一方で、実際には十分な量の野菜摂取までには至っていないようです。食経験に関する調査では、野菜好きの人の方が生活満足度が高いという結果が出ています。プラントベース食を毎日の生活の中に取り入れることが、毎日の生活をより良く、より楽しくすることにも繋がっていきそうです。