プラントベースミートの発売が続く昨今ですが、あなたはプラントベースミートを試したことがありますか?いまプラントベースミートには色々な種類のものが登場しています。
特有の香ばしさ、焼いた際のカリカリ感、病みつきの味わいといった特徴を合わせ持つベーコン。ベーコンと全く同じ食材を探そうにもなかなか難しそうですよね。
しかしながら、実はベーコンがプラントベースで食べられる時代がすぐそこまでやってきています。
今回は再現が難しいと言われるベーコンのプラントベースミートについてご紹介します。
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プラントベースミートは成長期
プラントベースミートとは、動物性原料を一切使わずに植物性原料100%で作られた代替肉のことです。本コラムでも過去の記事(参考URL: プラントベースミートって何?ベジタリアンでも食べられるお肉とは)で取り上げてきました。
プラントベースミートが海外ではじめて登場した際には、主に牛肉の代替品としての話題が中心でした。日本でもハンバーガーのパティが実は植物性原料であるといったような形で目にされた方も多いことでしょう。
その後どんどん商品改良が続き、後発のプラントベースミートとして豚肉や鶏肉を模したものも登場してきています。ひき肉や薄切り肉のような精肉もあれば、ソーセージや肉団子のような加工肉といったバリエーションも増えてきました。
かつてはそもそもプラントベースミートとは何かといったようなプラントベースのコンセプトに焦点があたっていましたが、プラントベースミートが珍しいものでなくなってきた今となってはどのような種類のプラントベースミートであるかといったような商品自体に注目が集まるようになってきています。
このような流れを踏まえると、プラントベースミートは導入期を終え、成長期の流れに入ったと言えそうです。
再現性が難しいベーコン
メーカーがプラントベースミートで実際の肉を再現する上で気をつけるべき点は多々あります。植物性由来を徹底すること、食感を似せること、色味を本物に近くすることなど各社様々な工夫を凝らしているようですが、やはり最大の難関は味をどれだけ本物らしく似せられるかということのようです。
肉を焼くときに、肉に含まれるアミノ酸と糖が化学反応して起こる反応をメイラード反応と言いますが、この特有の香りを再現することは非常に難しいと言われています。特にベーコンは焼いたときに脂肪分が溶ける風味も合わさるので複雑な香ばしい香りを放ちます。
人気な加工肉であるのにも関わらず、プラントベースミートでベーコンがなかなか現れなかった理由の1つがこの再現性の難しさにあります。
ついにプラントベースのベーコンが登場
再現することが非常に難しいと思われていたプラントベースミートのベーコンですが、近年ようやく新商品が登場しつつあります。
プラントベースミートのベーコン製品の発売で存在感を見せる企業としては、アメリカ・カリフォルニア州のフレーフーズが挙げられます。
植物性ベーコンの原料はなかなかユニークです。主原料に使っているのは米粉、タピオカスターチ、ココナッツオイルで、ベーコンの風味は塩やマッシュルーム、メープルシロップなどで再現しているようです。今ではアメリカの300以上のスーパーマーケットで発売されています。
また、オセアニア地域では、サンフェッドというプラントベースミートの企業がベーコン製品を発売しています。前述の原材料とは異なり、こちらはエンドウ豆をベースに、コールドプレス製法のエクストラバージンオリーブオイルを使用し、紅麹や燻製液を使用して本格的な味わいを作り出しています。現在はオーストラリア・ニュージーランド地域で発売されているものの今後は世界進出を検討中とのことです。
プラントベースミートのベーコンの発売を予定している企業は他にも噂されており、例えば代替肉企業として世界初の上場企業であるビヨンドミートもベーコン製品の開発について言及しています。
このようなことから今後もプラントベースミートのベーコン市場の盛り上がりが予想されます。
まとめ
今回は、プラントベースミートのベーコンについてご紹介しました。
多くの人から愛されるベーコンですが、その再現性の難しさからプラントベースミートとしてはなかなか表に出ることはありませんでした。
そんなプラントベース界の奥の手のような存在であるプラントベースミートのベーコンですが、ようやくいくつかの製品が発売されるようになってきています。
今後は身近な場所でプラントベースミートのベーコンを試せるようになっていくのではないでしょうか。これからの食卓が楽しみになる情報でした。