和食の代名詞とも言える寿司。
今まで寿司と言えば魚の味で全てが決まる・・はずでしたが、最近はどうやら勝手が違ってきている様子。
ビーガンでも食べられる寿司として人気になった野菜寿司、そしていま次世代技術の登場により魚の味にそっくりなプラントベースの寿司まで登場しています。
今回は、次世代技術でさらに大きな進化を遂げているプラントベースの寿司についてご紹介します。
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ビーガン向けに広まったベジ寿司
和食として世界中で人気の寿司は、様々な世界の人に愛されながら多様な進化を遂げてきました。
以前の記事(参考URL:海外で独自の進化を遂げる寿司SUSHI-植物性料理の寿司とは)でもご説明したように、魚を食べられないビーガンの人に向けて、魚の代わりとなる野菜の具材を使ったことから広がったのが海外の野菜寿司です。
野菜寿司は、もとの魚の味わいに近づけるのが目的ではなく、あくまでも野菜をメインの具材として楽しむというコンセプトなので寿司を新たな角度から楽しむことが出来ます。
野菜を使った寿司は、野菜の味わいが楽しめるだけでなく、野菜を組み合わせて使うことによって華やかな見た目にしやすいという特徴があります。いわゆる写真映えがするのでSNSや料理投稿サイトなどと相性が良いことから、世界だけではなく日本でもベジ寿司として人気が出ています。
プラントベースフィッシュの登場
野菜寿司の人気が続いていますが、さらに新たなプラントベースの寿司も登場しつつあります。
その背景にはプラントベースフィッシュの登場があります。
前回の記事(参考URL:植物性で魚は再現出来るか?可能性を秘めるプラントベースフィッシュ)で取り上げた通り、プラントベースの世界では近年プラントベースフィッシュが存在感を放ち始めています。
実際にプラントベースフィッシュを開発するスタートアップの会社も登場しています。こうした企業がいまチャレンジしているのが本来の魚の味を再現したプラントベースの寿司です。
次世代技術でプラントベース寿司が実現
例えば、アメリカのKuleanaでは、プラントベースのマグロを開発しています。独自のタンパク質加工技術を取り入れ、原料に魚を使っていないのにもかかわらず、生食でも魚の味わいが楽しめるような商品作りをしています。味だけではなく見た目や食感にもこだわり、外食産業への拡大も視野に入れているようです。
また、Vegan Finest Foodsでもプラントベースフィッシュを開発しています。
代表的な商品はVegan ZeaStarのブランドとして知られるマグロとサーモンをそれぞれ模したプラントベースフィッシュです。
見た目は全く普通の刺身が載った寿司ですが、もちろん本物の魚ではありません。キャッサバ由来で海藻グリコースを配合して作られたプラントベースの刺身なのです。
これら2つの寿司の例をご説明しましたが、それぞれ魚料理としての寿司を技術的なアプローチから実現したプラントベースの寿司と呼べるものです。
したがって、これらは野菜を楽しむことを目的にした野菜寿司とはまた異なる立ち位置にいると言えるでしょう。
魚の味わいを追求するプラントベースフィッシュの次世代技術が寿司にも影響を与えていると言えそうです。
(写真はVegan ZeaStarのfacebookページhttps://www.facebook.com/veganzeastar/より)
まとめ
寿司は世界を代表する日本の料理です。海外でも人気なメニューであることからプラントベースの開発も進んでいます。
「ビーガンでも食べられる」を合言葉に魚料理としてではなく、野菜料理として楽しむ形で広がったベジ寿司。
近年は、次世代技術によって生まれたプラントベースフィッシュで魚の味わいを楽しめるプラントベースの寿司も登場してきました。
プラントベースフィッシュと同じく、まだプラントベース寿司の開発は新しい分野ですのでこれからの成長が楽しみですね。