プラントベースフードダイエットの世界的な流行によって、新しい角度から既存の食品にスポットライトが当たるというケースが生まれています。
その代表格の食材と言えば、やぱりジャックフルーツではないでしょうか。この果物は肉の代替品として非常に優れたポテンシャルを持っていることから、プラントベースブームの中で見出された食材です。
いわゆる「もどき」として、いま肉の代替品に向けられる視線には非常に熱いものがあります。今回は、そんなMODOKI料理で人気のジャックフルーツについて、プラントベースフードとの関係からご紹介します。
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ジャックフルーツとは何か
ジャックフルーツとは和名ではパラミツとも呼ばれる、東南アジア、ブラジル、アフリカの熱帯地域で育つ果物です。熟すと黄色くなり、甘い香りがする果物で、もともとは主に熟したものがトロピカルフルーツとして広く食べられていました。東南アジアに旅行に行ったことがある方は、フルーツチップスなどで見かけたという人もいるのではないでしょうか。
しかし、いまプラントベースフードの界隈で脚光を浴びているのは熟す前の若いジャックフルーツです。熟す前は緑を野菜に近い状態です。癖のない味と歯ごたえを持ち、調理次第で肉の代替品として使えることから急速に注目されるようになりました。いまではイギリスやアメリカなどの地域では特に、ビーガンフードとしても欠かせない存在になっています。
プラントベースフードとしての魅力
もともと肉食だけれども、健康や信条など様々な理由からプラントベースフードを食生活の中に取り入れようとする人が増えています。中にはどうしても肉料理が恋しくて元の生活に戻ってしまったという人達もいるなか、このジャックフルーツを肉の代わりに使うだけで、肉料理を諦めなくても良いということから人気になっています。
特に味付けの濃い料理に向いており、鶏肉や豚肉の代わりとして使われています。
調理方法は様々です。フライパンで炒めたり、オーブンで加熱したり、油で揚げたりすることが出来るという使い勝手の良さから、どんどん意欲的に新しいレシピが開発されています。たとえばイギリスのスーパーマーケットでは、バーベキューソースに漬け込んだジャックフルーツが売られていたり、ジャックフルーツをメインの具材として使ったピザなどが売られていたりします。その他、家庭料理のレシピとしては、カレーやタコス、チキンナゲットならぬジャックフルーツナゲットのレシピなど数え切れないほどのバリエーションがあります。
栄養面では低カロリーで多くの食物繊維を含む一方、たんぱく質はほとんど取れません。例えば同じく肉の代替品としていま注目を集めるプラントベースミートには、たんぱく質の多い原料が使われていたりしますが、ジャックフルーツは基本的にたんぱく質の含有量が低い食材です。調理方法の工夫次第で味や食べ応えの面で肉の代替にはなりますが、たんぱく質の代替にはなりません。したがって、たんぱく質を補う場合には別の食材と組み合わせる必要があります。
日本でジャックフルーツは流行るのか?
ヨーロッパなどでは前述のとおり、小売店で調理済みの食材として売られることもありますが、家庭調理用として水煮の缶詰など未調理の状態でも流通しているようです。
実は日本では、もともと輸入果物を扱うお店などで生の果実の取り扱いがされています。しかしながら、この果物自体があまり一般的ではありません。また、それに加えて、未熟の状態のものを手に入れられる機会もまだそう多くはありません。
しかしながら、一部の地域では世界的なブームによる外貨獲得の手段として、ジャックフルーツの生育環境が急速に整備されたり、増産の体制が敷かれたりしているそうです。日本にも今後新しい食材としてやってくる可能性があるかもしれません。
まとめ
今回はプラントベースフードダイエットによって一躍有名になった果物・ジャックフルーツについてご紹介しました。
今までの果物としての食べられ方だけではなく、プラントベースの食材として注目される機会が増えるにつれて、どんどん新しい調理方法や新しい商品が開発されています。日本食との相性も気になるところですね。日本ではまだ取り扱いが少ないため馴染みが薄い食材かもしれませんが、今後の世界的なブームにともなって日本でも頻繁に見かける日がやってくるかもしれません。